SMAPやのんさん(能年玲奈)から見る芸能人の権利とは

SMAPに関することを書くのは2度目だ。SMAP解散で彼らが謝る必要はあるのかどうしてSMAPのことを2度も書いたのかはわからない。基本的に芸能人にはあまり興味がないのだが。
軽視される芸能人の権利
ロールモデルがないとされる現代。嘆いてるばかりの情けない大人たち。
格好いい大人のいない時代に、彼らは格好いい大人だったのかもしれない。
だからこそ、彼ららしく格好よく、彼らの望む未来へ足を踏み出してほしいと思った。くだらないしがらみをも絶ち切って。
2016年は芸能界に関する違和感を覚えることが多かった。のんさんが本名である能年玲奈という名前を事務所から使うことを禁止されたり、ブログ開設のニュースが削除された話。重要な他のニュースを押しのけて永遠と報じられる個人の不倫。そしてSMAP解散。
自己責任だなんだと個人主義的な言葉を発しながらも個人の立場は、依然として弱い。まともな俳優の労働組合も日本にはない。事務所という枠の外で彼らを守るものがないのだ。だから「独立」というワードとセットで必ずと言っていいほど不穏な問題が垣間見えるのだろう。
そんな中、小栗旬さんは俳優の労働組合を構想しているという話も聞く。この記事では”「『自分は誰かに殺されるかもしれない』くらいの覚悟で戦わないと、日本の芸能界を変えるのは相当難しいっすね」”と記述されている。
労働者としての権利を守ろうとする動きはそれほど大きい影響をもつことなのだろう。そして大きな反対を受けるということ。
のんさん(能年玲奈さん)、本当はこの書き方もいいのか悪いのか、というのが正直なところだが、彼女の話は本名使用禁止というレプロエンタテインメント(前所属事務所)からの謎ルール強要だけに留まらない。能年玲奈への元事務所の圧力を「ない」という山本一郎に、町山智浩や津田大介が「明らかに圧力」「証拠もある」と反論!
MXは他キー局に比べタブーが少ないと言われているが(普通の人にとってはアニメの方が有名かもしれない)、そんな局にまで圧力があったという。
Twitter引用
「タブーなき」といわれるMXですが、大川プロデューサーが『この世界の片隅に』ののんこと能年玲奈を番組に出そうとしたんですが旧事務所から抗議があって断念しました。テレビの片隅のMXくんだりまでマメに圧力ご苦労様です。
— 町山智浩・告知用 (@TomoMachi) 2016年12月2日
旧態依然としたくだらない文化が芸能界に残っている様子がそこら中から透けて見える。子供のいじめ以下のくだらない論理がまかり通ってしまうことに違和感を禁じ得ない。
「お前の名前使うの禁止な。あとあいつと遊んだらもう一緒に遊ばないから」
まるで子供の論理だ。
大人だ仕事だと威張りながらも、中身は他人を排除しようとする子供と同じ。それどころか教養すら感じられない。
しかしそんな論理からも彼らの権利を守ることは出来ていないのだ。先の小栗旬さんの発言からもそれが窺える。だからこそ彼は自分たちで身を守る必要があると考えたのだろう。労働組合を作り上げることも一つの方法で、それは一人の人間としての権利を守ることに繋がるのだろう。
もう一つ大事なのは、視聴者や一般の人が表面的な都合の良い情報に踊らされないことだ。これはとても大事なこと常に考える必要がある。表面的な情報に踊らされていれば、真実に何も気付くことができないばかりか、誰かにとって都合のいい方向へ進んでしまう恐れがある。しかし気付くことができれば、何かを変えられるかもしれない。少なくとも、渦中にいる人にとって、理解してもらえるというのは大きな救いになるかもしれないと私は思う。
SMAPものんさんも、彼らが本当に望む道に生きれることを願う。