女性の社会進出を求めるなら、男性も家庭進出しなければ

女性の活躍が叫ばれている。人口減少社会の中で経済が落ち込み、無理やりにでもGDPを上げたい思惑のなか、より多くの人に働いてほしいようにも見える。
女性の仕事
今まで、家事育児は「女性の仕事」とされてきた。男性が会社で働き、女性は家で働く。それが常識とされてきたし、それ以外の選択肢は殆ど残されてはいなかった。
同じように働いても、賃金は安く、同じように能力があっても、立場は低い、それが当然とされてきたからだ。70年前には女性に選挙権すらなかった。そういった女性軽視の日本文化の名残だったのだろう。
今、日本は若者の数が減っている。労働力の中核である若者の人口が減っていく国は衰退する。80年代のように土地を買ってもその価値は上がらず、銀行にお金を預けてもお金は増えない。
そんな危機に接した日本が、女性の活躍、女性の社会進出を懇願している。
今までの家庭内労働、家事や育児だけではなく、会社員としても働いてもらいたいと言う。
女性に社会進出をしてほしいと言うのだ。
だが、女性が社会進出をするのであれば、男性も家庭進出しなければいけない。
今まで男性が担っていた部分を女性にも担ってもらうのであれば、今まで女性が担っていた部分を男性も担わなくてはならない。
男性の家庭進出
日本は、ただでさえ教育にかけるお金が少ない。日本が教育にかけるのはGDP比率のわずか1%で、OECDの中でも最下位だ。
そして子供の数が36年続けて減少。15歳未満の子供の数は1571万人、過去最低を記録した。
家庭や、子供、未来のことを軽視し過ぎていると感じる。少子高齢化を何十年と叫びながらも、実際には教育にお金をかけずに、子育てや家事を軽視してきた。その結果の子供の数は減り続け、経済を偏重しながらも経済は停滞している。
まるで自分たちさえよければいいような、将来のことを考えていないような振る舞いに違和感を禁じ得ないが、女性にまで社会進出を求め、子供や若者への投資から遠ざかってしまうのは得策だとは思えない。
日本における男性の育児参加率は非常に低い。子供のことは全て母親に任せているということも珍しくない。ただの男から父親になれていない。父親としての自覚もないまま、育児から教育まで全て丸投げにしてしまう。
そんな古臭い価値観の残るまま女性が社会進出をしてしまったらどうなってしまうのだろうか?子供たちは、次の若者たちの面倒を誰が見るのだろうか?
女性に社会での活躍を求めるのであれば、男性も家庭で活躍するべきだ。これ以上子供を、未来の社会を蔑ろにするべきではない。