とりあえずビールはもう古い?最近のお酒との付き合い方

「とりあえずビール!」という習慣はもう古いものかもしれない。
大学の新入生歓迎会。サークルの飲み会。新入社員歓迎会。仕事終わりの会社の飲み会。
飲み会の場というものはある程度の年齢になると誰もが関わることになるものだろう。もちろん、お酒が好きな人もいれば、嫌いな人もいるし、体が全く受け付けないという人もいる。
それでも、「飲み会という場に今まで一度も参加したことがない」という人は稀だ。
とりあえずビールはもう古い?
飲み会に行くと、必ずと言っていい程聞く言葉がある。
「とりあえずビール!」
別にビールが好きだろうとそうでなくても、とりあえずはじめはビールを飲むというこの国の習慣だ。
ビール嫌いと公言している人でさえ「とりあえずビール」というのだから、少しおもしろい。頼んでおいて後で友人に飲んでもらう人までいるくらいだ。
しかしこの「とりあえずビール」という習慣は少し古いかもしれない。
今の人たちがビール飲まないのは「ステレオタイプを気にしなくなったから」だ。一杯目はビールとか、甘い酒は女の飲み物とか。そんなものは既にどうでもよくなりつつある。
せっかくの楽しい場なのだから、好きなものを飲めばいいのだ。
カクテルでもハイボールでもワインでも何でもいい。
男性でも甘いお酒が好きならそれを飲めばいいし、女性でも日本酒をガンガン行きたいなら好きに飲めばいい。
そして、お酒が嫌いならジュースでもいい。「酒なんて何がおいしいのかわからない」という人もいるし、ジュースやお茶の方がおいしいという人もいるだろう。
多様性を謳う現代なのだから、多様に、好きな飲み物を飲めばいいと思う。
お酒を飲みたくなければ一杯も飲まなくていい
「はじめの一杯くらい飲まないといけない」のような古い固定観念を持っている人もいるが、そんなルールは存在しない。
例えあったとしても、それは「自分ルール」でしかないのだ。日本人の半数はお酒に弱いと言われているし、そもそもみんなが飲めるものではない。
実は、マナー違反なのは飲まないことではなく、他人に押し付ける行為の方である。
飲み会が嫌いだという人も多いが、結局このような強制や思い込みが飲み会を「面倒な場」にしているのだろう。「高いお金を払ってまでストレスを抱えさせられるのなら早く帰って自分の時間を過ごしたい」と思うのは、合理的だし正しいと思う。
多趣味な人にとっては、酔って好きな趣味が出来なくなってしまうことは大きなストレスだろう。
飲みニケーションとか、お酒で造られる人間関係とか言う人もいるが、残念ながらお酒で壊れた人間関係の方が多い。
楽しくもなければその場にお金を支払う価値は存在しなくなってしまう。人はその時「損した気分」になってしまうのだ。だからこそ、参加する全ての人が楽しめるように考える必要がある。
飲みたくない人は飲まなくていいし、ジュースや好きなカクテル、あるいは料理を楽しむ。そうしてそれぞれが楽しめた方が、雰囲気も良いし、なによりも楽しいはずだ。
どうせ飲むなら「自分の好きな飲み物」を
ステレオタイプというものは、私たちの想像している以上に根強く存在する。
以前、外国人とお酒を飲んでいるときに甘めのカクテルを注文したら「何故そんな甘いものを飲むんだ?それは女の飲み物だ(意訳)」みたいなことを言われた。
甘い飲み物は女の飲み物なんていかにも差別的な発言だが、それよりも驚いたのは海外でも似たようなステレオタイプが存在していることだ。
もちろん私は気にしないので甘くても何でも好きなものを飲むのだが、結構「周りの人にどう思われるか」で飲み物を選んでしまう人も多い。
何か飲み物を飲めば周りの人は一言何かを言ってくるかもしれないが、それを数十分飲み続けるのも自分だし、体の中に入れるのも自分だ。たった一言を気にして嫌いなものを飲むのはもったいない。
だから周りを気にして「とりあえずビール!」なんて言わなくてもいいし、もちろんビールが好きなら好きなだけビールを飲めばいい。とりあえずビールが飲みたい人は、とりあえずビールを飲めばいいのだ。
最後に、こんな酒に関する記事を書いておいて申し訳ないが、飲み会の席において最近の私は「酒を飲まない人」になっている。以前は飲むことも多かったのだが、スポーツなどの関係もあり今では全く飲まなくなった。
自分のスタイルは意外と貫けるものだ。是非自分なりのお酒との付き合い方を見つけてくれたら、嬉しく思う。