リーダーに向いてない人がリーダーになるジレンマ

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リーダーとはいったいどんな存在か?

「強い人」のことだろうか。それとも「みんなを引っ張ってくれる人」、あるいは「人前に出てることが得意な人」のことだろうか。

この辺りが常識的な視点で言われるリーダー像だと思われる。

実際そういった類の人がリーダーになっていることも多い。しかしここに組織を狂わせてしまうジレンマがある。

向いていない人ほどリーダーになりやすい

実際、リーダーに向いていない人がリーダーになってしまうケースは多い。ただの「目立ちたがり屋」が人の上に立ってしまった日には目も当てられない。

どうしてそういう人が選ばれてしまうのか。それは「リーダー像」に誤解があることが大きな要因だと考えられる。

人の上に立つ人間に最も求められることは、「周りの人たちが気分よく動けるか」どうかだ。「リーダーが気分よく動けるか」ではない。

勘違いしがちだが、別にリーダーが頑張って活躍しても仕方がない。そういう人はリーダーではなく一兵士でいいのだ。

リーダーが3の力で気分よく働けても、周りの人が1の力ではどうしようもない。

リーダーが1でも、周りの人が3の力になれることの方が遥かに重要だ。

人を引っ張っていくという考えに実は大きな間違いがある。

そもそも無理やり引っ張るしか術がない時点でリーダーであることを考え直した方が良いかもしれない。モチベーションが人の生産性に与える影響は既に証明されているが、それを未だに理解できずに根拠のない精神論に頼ってしまう人も多い。

(それがわからないから日本の管理職はレベルが低いなんて言われてしまうのだが)実際にいくら大人だ社会人だと虚勢を張っても、人間嫌なことは本気でやれないのだ。

それよりも、それぞれのモチベーションを把握してそれぞれが自由に動いてくれる場を作った方がよっぽどチームとしての能力が高まる。

アメリカ最高位の収入を得ているフォーチュン500社に選ばれるような組織の半数以上もこちらのやり方を採用している。この事実からも、もはや強いリーダーはステレオタイプになった。

間違ったリーダーは組織を壊す

もし間違った人がリーダーになってしまったら組織はどうなるだろうか。

まず組織の中に不満が出てくる。始めは小さなものでも、徐々に亀裂が大きくなっていく。

だがそのリーダーの前ではを口に出すことは出来ない。それどころか無駄に人前で部下を叱ったりしてモチベーションを削ぎ落とされるだろう。当然周りの人間は何かミスがあったときに隠すようになる。強いリーダーに何か言ったら面倒が自分に降りかかってくるからと。

初期からいる人は徐々に環境に慣れてしまい居座るが、新しい人はどんどん減っていくことになる。新しい人がいれば見つかるはずの「亀裂」も発見することができなくなり、内部のローカルルールは独自性を増していく。そして放置し増大し続けた亀裂は修復不可能になり、組織ごと崩壊する。

こういった結末が予測される。

今の大企業を見ていればわかるように、間違った上下関係は組織をとことん隠蔽体質にし、いずれとんでもない過ちを平気で犯してしまうようなる。自分の部下たちに誤った行いをさせることは果たして本当に上司の仕事だろうか。

自分より下とされる人間が何も言えない空気を作ってしまうようではリーダーとして失格なのは言うまでもない。彼らの成長を妨げるばかりか、過ちに気づけずに自ら朽ちていく道を辿ることになる。

本当のリーダーとは

リーダーにとって必要な能力の1つに「人に教えてもらえる」ことがある。

これは危機回避という意味でとても重要だ。

例えば上記の崩壊へ向かうケースでも、人に教えてもらえるリーダーであれば、不満が出てきている時点でそれを教えてもらえるし、もし常態化してしまった悪い習慣も、新入りに「ここちょっとおかしくないすか?」と教えてもらえばいい。

問題がわかれば修正することも出来るだろう。結果悪い部分を放置しなくなりこのような危機は回避できるはずだ。

そして最も大事なのは、周囲の人をいつも前向きに、建設的に肯定できる能力だ。

常に周りの人の優れた部分に目を向けその能力を全力でサポート出来る能力。周りの人間の自発性を促すことができる、もしあなたがそんなリーダーだったら周りの人は驚くほど成長するだろう。

周りの人のモチベーションの源を把握し、それぞれが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作る。これこそがリーダーに求められるものだ。

ちなみに、自分でリーダーに向いていないと思う人は、実はリーダーに向いている人かもしれない。もし自分が人を引っ張っていくことが苦手で、人前で話すことさえ得意でなかったとしても、他人の能力を活かすことが出来るのであればリーダーとして有益な可能性がある。

周りの人が能力を発揮できる環境を作ることができれば、気分よく働ける環境を作ることができれば、十分にリーダーとしての役割を果たすことが出来るのだ。

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