「ホームグロウンテロリスト」テロに対する根本的な誤解

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テロリスト
この言葉にどんなイメージを持っているだろうか

怖い。
突然起こるから予測できない。
不特定多数の人が襲われる。

テロの前には差別や格差があり、差別や格差の前には移民や難民の問題があり、移民や難民の問題の前には戦争がある。ただテロ対策だと言って軍備を増強し警備を強化することは残念ながら根本的な解決にはならない。

差別が作り出すテロリズム

例えばフランスは多人種の人たちがそれぞれの宗教を持ちながらも、政教分離を謳い共に暮らしている。そんな同化主義のフランスはテロに悩まされている。ここ最近ニュースでもテロに関して多く報道されているのはご存知だろう。有名なものではシャルリー・エブド事件があったのもフランスだ。何の脈絡もなく突然とテロが起こり始めたわけではない。同化主義と言われるフランスには以前から宗教的な確執があった。就職の際にイスラム系の名前であるとその時点で落とされるとという差別や、イスラム系の人達だけで住む特区など分離された社会の格差など多くの問題を抱えていたのだ。

そういった社会の中で生まれてきたのが「ホームグロウンテロリスト-Homegrown terrorist」だ。文字通り、家の中で育つ、祖国で育つテロリスト。

彼らは過激派の住む国からやってきて行動を起こすのではなく、自国で生まれ自国を攻撃する。そしてこれが今のテロリズムの主流となっている。戦略としても、テロリストを自ら育てて帰国に潜入させるリスクを負うよりは元々住む人に過激派の思想を植え付ける方がずっと効率的なのだ。この過激な思想に付け入るスキを、差別やそれにより変えられなくなった格差が与えてしまう。

多文化主義のイギリスもまさに同じ問題を抱えている。多文化を認めることを謳いながらもキリスト教徒とその他の人たちとの間に給与格差がある。キリスト教徒の平均所得13ポンドに題してイスラム教徒の平均所得は11ポンド。BRIXITと呼ばれる欧州離脱の国民投票の後、その差別が酷くなったという記事も見るようになった。見た目がネイティブのEU系じゃないというだけで暴言を吐かれることもあるという。こういった差別がまた新しい過激派の芽を産むことになるとも知らずに。

日本にできるテロ対策は

一方日本でもイスラム教に対する差別や偏見があるのが実情だ。「ムスリムへの無知と偏見が酷すぎる」イスラム教徒を憎悪するハガキに、非難の声相次ぐ
過激な言葉を並べてISISとは全く関係のないムスリム達を傷つけるという無知な行為がこの日本でも行われている。彼らはテロリストが嫌いなのだろう。だが、テロリストを嫌いな自分自身がテロリストを育てていることを知った方がいい。差別や格差が彼らを産み育てることになるのだと。

フランスのように同化しようとしても確執を作り、イギリスのように多文化主義を謳っても差別が存在する。その結果としてテロに悩まされている。我々はこの歴史から学ぶべきだろう。けして軍事力の強化や警戒という言葉ではそれは防げないことを。だが残念ながら日本も同じ道を歩んでしまうようにも思う。私たちはあまりにも無知だ。

それを避けるためには、歴史から学び、知識を得て偏見を無くし、認め合うこと。日本に住む人たちがそれをできるように努力することが必要になる。それは国の政策ではない。私たち一人一人が違いを受け入れる努力する必要があるのだ。そのとき初めて、他の国とは違う道を進めるのではないだろうか。

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